ツルムラサキの栄養価と効能は?糖尿病予防やアンチエイジングに効果大!

ツルムラサキという野菜をご存知でしょうか?

まだまだ一般的には馴染みのない野菜かもしれませんが、実はツルムラサキは栄養価が高く、糖尿病にも効果的でその上、美肌効果やアンチエイジング効果まであるという、万能野菜なんです。

栄養価が高いだけでなく、美肌効果まであるなんてツルムラサキすごすぎます!

そこで今回は、まだ使ったことがないという人のために、ツルムラサキとは一体どんな野菜なのか詳しく解説していきたいと思います。

あわせて、ツルムラサキの簡単なレシピをや保存方法もまとめておきますので、この機会にツルムラサキを知っていただき、美味しく食べていただければ幸いです。

ツルムラサキとは?

ツルムラサキは東南アジア原産の野菜ですが、現在は、主に東南アジアから中国南部で栽培され、日常的に食べられています。

ツルムラサキには、茎が紫色のものと緑色のものがあります。

どちらも食べることができますが、茎が緑色のものほうが味が良く、日本のスーパーで見られるものの多くがこの種類です。

紫色のものはうすピンクのきれいな花をつけるので観賞用に栽培されることもあります。

高温多湿を好む夏野菜のツルムラサキは、意外にも半分以上が東北地方で栽培され、宮城県と福島県が主な産地です。

食用となる葉や茎は肉厚で、モロヘイヤのように独特のネバネバがあることが特徴です。

中華料理では、「木耳菜(キクラゲ菜)」と呼ばれ、炒め物によく使われています。

沖縄料理では「じゅびん(地紅)」と呼ばれ、伝統野菜として古くから親しまれ、お味噌汁やおひたしで食べられています。

苦みやエグ味が少ないため、炒め物から汁物、おひたしなど、幅広い料理に使える野菜です。

ツルムラサキの栄養素・栄養価

ツルムラサキにはたくさんの栄養素が含まれ、高い栄養価があります。

栄養価は緑黄色野菜として知られるホウレンソウよりも優れていると言われます。

ツルムラサキの主な栄養素は以下の通りです。


・βカロテン
・ビタミンA
・ビタミンK
・ビタミンC
・葉酸
・カルシウム
・マグネシウム

ビタミン類やミネラルに富んだ野菜で、食物繊維も豊富です。

ホウレンソウと比較すると、カルシウムは約3倍、ビタミンCは2倍程度含まれています。

また、ビタミンKやカルシウムの含有量も、生野菜の中ではとくに豊富になっています。

それに加えて、ツルムラサキの特徴である独特のネバネバは、ムチンという物質で、山芋やオクラ、なめこ等に含まれるものと同じです。

ツルムラサキの効果・効能

「抗酸化作用」がもたらす美容効果と病気予防効果

例えば、金属は「酸化」すると錆びてしまいますが、人間の体も酸化することで老化や病気を引き起こします。

「抗酸化作用」とは酸化を防ぐ作用で、細胞を傷つけ、老化させる原因となる活性酸素を取り除く働きです。

ツルムラサキには、βカロテンとビタミンCがたっぷりと含まれていて、これらの栄養素は、高い抗酸化作用を持ちます。

抗酸化作用により、細胞の酸化を防ぐことはアンチエイジングにつながるだけでなく、動脈硬化や脳卒中、ガンなど現代人に多い病気いたいしても予防効果を発揮するのです。

また、ビタミンCは、日焼けやシミの元となるメラニン色素が肌に沈着することを防ぎ、肌を乾燥から守る効果もあることから、高い美肌効果が期待できます。
  

貧血を予防する効果

ツルムラサキは緑黄色野菜なので、葉酸を豊富に含んでいます。

葉酸には、新しい赤血球をつくりだすことで貧血を予防する効果があります。

赤血球が不足すると酸素が体に十分に行き渡らなくなり、めまいや立ち眩みなど、さまざまな体の不調がおこります。

これが貧血です。
  
特に妊娠中の女性は、生まれてくる赤ちゃんの体をつくるため、大量の血液を必要とします。

重い貧血状態が続くと赤ちゃんの発育がうまくいかなくなることもあるため、貧血の改善は重要となるのです。

妊娠前や妊娠中の女性には特に、葉酸を豊富に含んだツルムラサキがおすすめです。
  

骨や歯を健康に保つ効果

ツルムラサキはカルシウムとビタミンKも豊富に含んでいます。

これらは骨や歯の形成に関係する栄養素です。

カルシウムが不足すると骨が弱くなり、けがをしやすくなったり、骨粗しょう症などの深刻な症状を引き起こす可能性もあります。

また、成長期のカルシウム不足は骨や歯が十分に形成されず、変形したり、脆くなったりすることもあります。

ツルムラサキは、カルシウムを多く含むだけでなくカルシウムを体に取り込みやすくするビタミンKが豊富なため、骨や歯の健康に非常に効果的です。

成長期のお子さんがいるご家庭ではぜひ、積極的にとりいれていただきたい野菜です。
  

粘膜を丈夫にする効果

ツルムラサキのネバネバ成分のムチンは、粘膜から分泌される粘液の主な成分と同じです。

粘膜には、体に菌やウイルスが入らないように防御する働きがあります。

そのため、粘膜を丈夫にすることで風邪などの感染症への予防効果が期待できるのです。

また、目の表面も粘膜で覆われているので、粘膜を丈夫にすることは、ドライアイの予防にもつながります。

ツルムラサキには、目の保護や視力の維持に効果的なビタミンAも含まれていますので、パソコンやスマートフォンで目を酷使する機会の多い方におすすめです。

糖尿病を予防する効果

ツルムラサキは不規則な生活や偏った食事、肥満等が原因の「Ⅱ型糖尿病」の予防や改善に効果的です。

ツルムラサキに含まれる「スピナコシド」と「バセラサポニン」という2種類のサポニン類は、小腸でブドウ糖が吸収されるの抑えます。

さらに、ツルムラサキに含まれるマグネシウムには、インスリンの働きをコントロールする酵素を活性化し、肥満や糖尿病を悪化させる原因となる血糖値の急激な上昇を抑える効果があります。

血糖値が気になる方、体型が気になる方は糖の吸収や血糖値の上昇を抑えるツルムラサキを、食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

ツルムラサキの美味しい食べ方

ツルムラサキに多く含まれるビタミンCは水溶性のため、茹でた時に水に流れ出しやすいので、注意が必要です。

一方、βカロテンやビタミンKは脂溶性で油との相性が良くなっています。

また、独特のネバネバは、加熱しすぎると食感が悪くなることから、もっとも効率の良い調理は、軽く油で炒めるような調理だと言えます。

ここで一つ、私のオススメのレシピである「ツルムラサキと豚肉の炒め物」をご紹介します。

豚肉にはビタミンB1が豊富に含まれ、疲労回復効果がありますので、暑い夏にぴったりの一品です。

ツルムラサキ レシピ

「ツルムラサキと豚肉の炒め物」(材料2人分)
・ツルムラサキ 1束
・豚もも肉のスライス 150g
・玉ねぎ 1/2個
・ニンニク 1片(お好みで)
・塩・コショウ 適量
・ごま油

ツルムラサキはざっくりと5㎝程度に切ります。豚肉はひと口大を目安に食べやすいサイズに、玉ねぎはくし切りにします。

ニンニクは根元の堅いところを切り落として、包丁の平らな面で叩きつぶすと、油に入れた時に香りが出やすくなります。

フライパンにごま油とニンニクを入れ、弱火でゆっくり温めて、油にニンニクの香りを付けます。

油が温まって、ニンニクの香りがしてくると、中火にして豚肉を入れて炒めます。

豚肉に火が通り、赤いところがおおむね無くなってきたところに玉ねぎを入れて、しんなりするまで炒めます。

玉ねぎがしんなりしたら、塩・コショウで味付けをします。

お好みで、少し醤油やオイスターソースを入れていただいても、味のアクセントになり、美味しくなります。

味付けをしたら、火を強火にし水分を飛ばしつつ、ツルムラサキを入れて短時間で炒めます。茎が柔らかくなれば(1分程度)大丈夫ですよ。

炒め物を水分でべちゃっとさせずに仕上げるコツは、最初にお肉を炒めてその後、火の通りにくい野菜から順に入れていくことです。

全部の野菜を一気に入れてしまうと、野菜から出た水分でべちゃっとしてしまいますので、このひと手間を惜しまないでくださいね。

ツルムラサキの保存方法

ツルムラサキは葉もの野菜で乾燥に弱いため、葉を乾燥させない保存方法が効果的です。

濡らした新聞紙やキッチンペーパーで包んて、袋に入れて保存すると長持ちさせることができます。

ただし、野菜は呼吸するため、袋は密閉しないようにしてくださいね!

また、野菜は「元々の姿に近い形」で保存することが良いとされますので、冷蔵庫にスペースがあれば、なるべく立てて保管していただくと持ちがよくなります。

これだけのことをするのは手間がかかると思われる方は、スーパーから買って帰る際に、パッケージの上をセロハンテープで留めるようにしてください。

スーパーで売られている葉物野菜の多くは、ビニールの包装に包まれていることと思います。

しかし、このような包装は、葉物野菜の「葉の側」が開いていて、葉の先端が乾燥しやすいため、そこをテープで留めることで乾燥を防ぐことができます。

ここでご紹介した保存方法はツルムラサキに限らず、すべての葉物野菜に共通して使える方法ですので、葉物野菜を買われた際にはお試しください。

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