にがりがボトルに入って売られている姿を見かけたことはないでしょうか。
これってどうやって使うのかしら?と知らない人にとっては不思議なもの。
一方で巷には、にがりダイエットが流行った過去もあり、何かしら健康に効果的らしいという考えをお持ちの方もいらっしゃいます。
にがりが持つ効果にはどのようなものがあるのか、お肌やアトピーにはどのような影響を与えるのか、また便秘解消には役立つのか、よく知られているにがりの効果について解説したいと思います。
にがりとは
にがりとは、海水から塩(塩化ナトリウム)を取り出した後に残る液体で、主成分は塩化マグネシウムになります。
にがりは漢字で「苦汁」と書く通り、苦味がある液体です。
にがりは昔から、豆腐の凝固剤として使われてきました。
豆乳ににがりを加えると固まって、日頃私たちが食べるお豆腐になるわけです。
しかしみなさんがそんなにご自宅で豆腐作りをしているとは思えませんので、やはり売り場で「にがり」として売られているものには、別の効果が期待されています。
にがりの効果その1:美肌になる
にがりを薄めて「にがりスプレー」を作ったり、「にがり風呂」にしたりして活用するとお肌に良いとする使い方があります。
にがりスプレーはにがりを精製水で100倍くらいに薄めたもの。
にがり風呂は浴槽に対してコップ1杯分程度のにがりを入れますから、だいたい1000倍くらいに希釈して使います。
にがりによって、しっとりとしてきめの細やかな肌になるという効果が期待できます。
にがりに含まれるマグネシウムによって肌の新陳代謝が促されるのではないかと考えられます。
にがりの効果その2:アトピーを改善
にがり風呂はアトピーの方にもオススメ。
アトピー性皮膚炎はかゆみが強い慢性的な皮膚疾患で、かゆさからかいてしまってさらに悪化するというサイクルが悩ましい症状を持ちます。
アトピーでは皮膚のバリア機能が弱くなっているので、肌を清潔にしたくて入るお風呂もまた、刺激となってしまうこともあります。
にがりによって保湿効果が補われることと、殺菌作用も高まるのでアトピー症状の改善に役立つと考えらえます。
ただしアトピーの症状は人それぞれ。
にがり風呂があまり合わず、むしろ悪化してしまったという体験談も聞きます。
様子を見ながら、体質にあうようであれば続けてみましょう。
にがりの効果その3:便秘解消
にがりの主成分であるマグネシウムは、便秘薬の成分として使われることもあります。
便秘薬にはいくつかの種類がありますが、マグネシウムを使った便秘薬が便秘を解消するのは、マグネシウムによって便に水分を増やしてやわらかくして、排便しやすくなるからです。
便秘になると腸で不要物がとどまっている間に水分が奪われてどんどん固くなり、排泄するときにますます大変になってしまうので、その点をマグネシウムによってカバーしています。
そのため同じくマグネシウムを含むにがりにも、その効果が期待できるというわけです。
便秘薬には頼りたくない方も、自然のものから取り出してきたにがりであれば、試してみたいと思うかもしれませんね。
以前、「にがりダイエット」なるものが流行したことがありました。
排便が促されれば確かに体重は減少するかもしれませんが…摂り過ぎればもちろん軟便になりますし、もっとひどければ下痢を繰り返し、体調に不調をきたします。
なので、便秘解消を期待してにがりを取り入れる際には、とても薄めたにがりを飲むとか、お料理に少し垂らすことで取り入れるようにしてみてください。
まとめ
にがりは口に入れるだけでなく、肌に塗ったり吹きかけたりという使い方もできるのですね。
にがりの良い点がたくさんわかるといろいろと使えそうだなとイメージが湧いてきますが、気をつけないといけないのは、にがりを原液のまま飲用してはいけないということ。
さらには、摂り過ぎにも注意しなければなりません。
とくに腎臓が悪い人にとっては大変危険ですので、効果を期待して過剰に使用することのないように、くれぐれもご注意ください。
適切にさえ使えば、にがりは多くの効果が期待できる素晴らしいものです。
その上、お手頃価格で手に入り薄めて使えるところが、とても経済的なのでぜひ上手に活用してみてくださいね。
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