ドライフルーツではプチプチとした食感が人気のイチジクですが、夏から秋にかけては生の果実も出回りますね。
カットするときれいなピンク色を見せる生の果実も魅力的なのですが、どうやって食べたら良いのかわからないというお声もよく聞きます。
みなさんはイチジクの皮をむいていますか、それともそのまま食べていますか?
また、皮に白い粉がふいているように見えるため「農薬がかかっているのではないか」という疑問もあるようです。
そこでこの記事ではイチジクの皮はそのまま食べられるのか、そして農薬の影響について解説していきたいと思います。
目次
イチジクの皮は食べられる?
皮ごと食べられるかは品種によって異なる
ドライフルーツになっているイチジクは皮のまま乾燥しているので、皮ごと食べられますが、生の果実として出回っているイチジクは皮をむくことをオススメします。
生の果実で出回っているものは日本で栽培されたものがほとんどです。
国内生産のイチジクで最も多く栽培されている品種は、「桝井ドーフィン」。
桝井ドーフィンは皮がやや厚く硬めなので、そのまま食べると口に皮が残る感じが気になると思います。
ですから、皮をむいて食べるのがオススメです。
ドライフルーツにされることの多い品種はトルコなどで栽培されてる「ビオレ・ソリエス」などの品種で、皮が薄くて皮ごと食べられるのが特徴なのです。
黒イチジクなどとも呼ばれ、日本でも佐渡や佐賀県などで栽培をされていますから、ビオレ・ソリエスでしたら皮ごと食べることができます。
皮には農薬がついている?
イチジクは比較的病害虫に強い果物なので、一般的に農薬はあまり使用しません。
とは言っても、農薬不使用などとうたっているものでない限り、ある程度は農薬を使用していると考えたほうがいいでしょう。
ただこれはイチジクに限ったことではなく野菜や果物の大半は同じなので、イチジクの場合だけ農薬に敏感になるのは、おかしな話です。
おそらくイチジクの農薬を心配になる一番の理由は、イチジクの皮が白く粉をふいたような状態になっているからだと思いますが、これらは農薬ではなく、イチジクの糖分が結晶となって皮の表面に浮き出てきたものですので、むしろ果実の甘さがのっている証とも言えます。
イチジクに限らず農薬の多くは水に溶かして散布されます。
農薬の残留が気になる場合には、しっかり水洗いをすること、そしてそれでも気になるという場合には、皮を厚めにむくようにすれば全く問題ありませんよ。
イチジクの皮のむき方は?
果実が柔らかいイチジクは、皮をむくのが少し難しいですよね。
ヘタの部分をもって、バナナの皮をむくようにむけることもありますが、それができない場合には、果実を縦に4等分すると、くし形にカットできるので皮をむきやすくなりますよ。
まな板の上に果実の外側を下に置き、皮と実の間にナイフを入れて果実を滑らせるように動かすときれいに皮がむけるので、苦手な方は一度お試しください!
イチジクの栄養価がすごい!
イチジクには「不老不死の果物」という異名があるのを、ご存じですか?
それぐらい栄養素を豊富に含んでおり、様々な効果が期待できます。
ペクチン
イチジクは水溶性食物繊維であるペクチンを豊富に含んでいます。
ペクチンは水に溶けると粘性を増し、身体をゆっくり移動していきます。
その間、余分なコレステロールを吸着したり、移動がゆっくりであるために血糖値の上昇を緩やかにしたりと、生活習慣病予防に期待できます。
フィシン
イチジクの皮をむいていると、白い液体が出てきます。
この液にはたんぱく質分解酵素のフィシンが含まれています。
ですから、イチジクと生ハムとか、イチジクとチーズなどの組合せはイチジクがたんぱく質の消化を助けてくれるため、美味しいだけでなく食べ合わせとしても理にかなっているのです。
アントシアニン
イチジクは色味のきれいな果実をしていますが、この色素はアントシアニンです。
抗酸化作用のあることで知られている色素成分ですから、活性酸素の害から身を守ってくれるアンチエイジング効果が期待できますね。
皮の色が濃いものはアントシアニンが多いので、皮を厚くむいてしまうともったいないかもしれません。
まとめ
完熟していくにしたがってねっとりとした食感と甘みが楽しめるイチジクは、生ハムやクリームチーズと相性バッチリ。
サラダに入れてもきれいな色目で、見た目を華やかにしてくれます。
その滑らかな食感を楽しみたいと思ったら、皮はむいて食べましょう。
皮付近の栄養も逃さず摂取したい時には、果実を半割にしてスプーンですくいながら食べるのも良いですね。
生の果実が出回るのは一年のうちでもごく限られた期間だけですから、旬の季節にはぜひ存分に楽しんでください。
コメントを残す