料理をしようとネギを手に取ってみると、妙にぬるぬるするなぁと感じた経験はないでしょうか?
ネギが悪くなりかけているのではないかと不安になり、念入りに洗ってしまっていたとしても何ら不思議ではありません。
もっと言えば、気持ち悪くて捨ててしまっていたなんて方もいらっしゃるかも…。
でも実はネギのぬるぬるする部分は、通称「ヌル」と呼ばれ、身体にとってうれしい効果を発揮してくれる部分なのです。
洗い流すなんて、もったいない!NGです!
そこでこの記事では、ネギのぬるぬるする部分の正体と、どんな効果が期待できるのかをご紹介したいと思います。
ネギのぬるぬるの正体とは?
ネギのぬるぬるは粘液のようなもので、特にネギの青い部分に多く存在しています。
この粘液は、ネギが乾燥している環境下で自分の身を守るために作り出していると考えられています。
その正体は「フルクタン」という成分で、多糖類の一種です。
この成分は加熱にも冷凍にも強いことで知られていますので、調理によって損失しにくい点がとても優れています。
なので、洗い流したり、切り落としたりせず是非そのまま召し上がってください。
ネギのぬるぬる部分の効果・効能は?
ネギのぬるぬる成分「フルクタン」には、免疫細胞を活性化する効果が期待されています。
免疫とは、私たち自身の持っている異物を攻撃し排除しようとする防御システムのこと。
免疫力が下がっているときにはウイルスや細菌などに身体が負けてしまって病気になりやすく、免疫力が高ければ同じようにウイルスや細菌のいる環境にいても打ち勝つことができます。
風邪のような小さなものから、がんのような重い病気まで、免疫力を高く維持することは健康を保つために欠かせません。
ネギのぬるぬるする部分は
・マクロファージ
・IgA
・ナチュラルキラー細胞
などの免疫細胞を活性化する作用があることで知られています。
聞きなれない言葉で多く少し難しく感じるかもしれませんが、いずれも免疫力維持のためには重要な働きをするものばかりなんです。
マクロファージとは、体内に侵入したウイルスや細菌を食べる働きをするもの。
IgAとは、唾液中などに存在してウイルスをやっつけるもの。
ナチュラルキラー細胞とは、別名「殺し屋」とも呼ばれ、がん細胞やウイルス感染細胞を攻撃してくれます。
ウイルスや細菌の入り口となる口で唾液中のIgAが働き、それでも侵入してしまったウイルスや細菌はマクロファージやナチュラルキラー細胞がやっつけてくれる。
このような状態になれば、私たちの身体は有害な微生物から守られますよね??
つまり、免疫細胞を活性化してくれるネギのぬるぬる部分には
・がん
・インフルエンザ
・肺炎
・肝炎
を予防する効果があるというわけです。すごい効果ですよね!
洗い流したり、捨ててしまったりするのは、とてももったいないものだということがおわかりいただけたでしょうか?
ネギの種類と食用部位
ご紹介しているネギですが、一口に「ネギ(長ネギ)」と言っても実は関東と関西ではイメージするものが異なります。
関東で主流のネギは白い部分を主に食べる上部が青いものを指すことが多く、根深ネギなどが主流。
一方、関西では葉ネギとか青ネギと呼ばれるものが多く、ネギと言えば青い部分を食べるというのが主とされています。
今回ご紹介したネギのぬるぬるする部分は、ネギの青い部分に特に多いので関西のネギの方が摂取には適しています。
関東のネギでもぜひ、青い部分まで捨てることなく活用していただきたいと思います。
まとめ
ネギの特に青い部分に多く含まれているぬるぬる部分は、「フルクタン」という成分です。
この成分には、免疫細胞を活性化してくれる働きが期待でき、がんやインフルエンザなど様々な病気から身を守ってくれます。
これまで洗い流していたり、捨てていたりした場合には認識を改め、ネギの青い部分までしっかり食べて免疫力を高めていきましょう!
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