塩に賞味期限がない理由は?開封後・未開封ともに長期保存可能?

塩には賞味期限がないって、ご存じですか?

食品を買う時にはたいてい賞味期限や消費期限を確認するものですが、塩には賞味期限表示が義務づけられていません。

ということは、賞味期限を気にせずに使うことができるということになるわけですが、それって開封後・未開封の両方に共通することなのでしょうか?

賞味期限表示がないと、何を目安に「まだ使用しても大丈夫」などと判断したら良いのかがわからないですよね。

そこでこの記事では、塩に賞味期限表示がない理由についてご説明していきたいと思います。

塩に賞味期限表示がない理由

賞味期限とは

食品には原則として、賞味期限か消費期限のいずれかを表示することとされています。

このうち、比較的劣化速度の速い食品には消費期限が表示されます。

消費期限は安全に食べられる期限を表したものですので、消費期限を過ぎた食品は廃棄した方が良いでしょう。

一方、賞味期限とは食品の劣化速度が比較的緩やかな食品に表示されているもので、おいしく食べることができる期限を表しています。

つまり賞味期限を過ぎたからと言って即座に廃棄する必要はなく、色や臭い、味などがおかしくなければ食べても大丈夫でしょう。

ただし、気をつけたいのはこれらの表示はあくまでも、「袋や容器を開けないままで、書かれた保存方法を守って保存した場合」の期限を示しています。

つまりいくら期限内であっても、開封後の食品では悪くなってしまっている場合があることを忘れてはいけません。

塩については、賞味期限表示が免除されているわけですが気にしなくても大丈夫というのは、あくまで未開封の状態のみです。

塩の賞味期限表示が免除される理由

食品には「原則的に賞味期限あるいは消費期限を記載すること」とされていますが、変化があまりないと考えられる食品については、期限表示が免除される場合があります。

塩はまさにその代表的な食品です。

食塩は化学式で表せば「NaCl」となり無機質の加工品ですから、変質がほとんど考えられないため、賞味期限表示が義務づけられていないのです。

ただこれはあくまでも「食塩」について言えること。

例えばごま塩とか、塩コショウのように塩を主体にしていても他の物と混ぜられている場合には、「無機質の加工品」ではなくなりますから、賞味期限表示が必要となります。

開封後の塩の保存方法

未開封の塩については、賞味期限を気にする必要がないことはわかりましたが、開封後の塩はどうなのでしょうか。

塩は保存食作りにも利用されますよね。

これは塩分濃度を高めることで食品中の水分をなくす作用があるからです。

水分がない環境では微生物は繁殖できないので、塩には防腐作用があるとして保存食作りに利用されています。

そのため、塩そのものが腐るということもありません。

腐らないので、長期間経ったからと言っても塩を廃棄する必要はありませんし、食べて危険ということもないでしょう。

しかし開封後の塩が湿気によって固まってしまうことは、よくありますよね。

塩は吸湿しやすいため、空気中の水分を吸い表面が溶けて塩の結晶同士を固めてしまうのです。

ただ、腐っていないと言ってもこのような状態の塩はあまり使いたくないもの。

ですから塩の保存には密閉を心がけ、冷蔵庫などの冷暗所に置くと良いでしょう。

万が一固まってしまった塩は、フライパンで空炒りしたり、電子レンジで加熱して水分を飛ばしたりすると、もとのさらさらした状態に戻りますよ。

まとめ

このように、塩には賞味期限はありません。

もともと太古の昔から存在している海水から製造したり、岩塩を採掘したりして塩の結晶を得ているわけですから、確かに変質がほとんど考えられないと言われるのも納得できますよね。

ただし食塩以外のごまやコショウ、ハーブなどを混ぜているものには賞味期限がありますから、注意が必要です。

また、賞味期限はあくまでも未開封の状態について設定されるものですから、開封後の塩も品質を保つ工夫をして保存するようにしましょう。

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