昆布茶は寒い季節に温かい飲み物として楽しむと、ホッとできますよね。
適度な塩味とうま味が感じられて、他の飲み物とはひとあじ違った魅力があります。
リラックスさせてくれるだけでなく昆布茶は栄養面も優れているので、様々な効果・効能が期待できるって知っていましたか?
さらにお茶として飲む他にも、塩分やうま味成分を利用して調味料的にも使える便利な食材でもあるのです。
でも塩分量が多いので、飲み過ぎには注意が必要です。
そこでこの記事では、昆布茶を飲み過ぎることなく適度に取り入れることで得られる効果効能について、ご紹介していきたいと思います。
目次
昆布茶の効果・効能
昆布にはミネラルをはじめ、食物繊維やうま味成分など、多くの成分が含まれています。
それぞれの成分の効果・効能をご紹介します。
ヨウ素の働き
海藻類全般に多く含まれているヨウ素は、昆布には特に豊富に含まれているミネラルです。
ヨウ素は私たちの身体で甲状腺ホルモンの成分となります。
甲状腺ホルモンは全身の代謝に関わるホルモンです。
つまり適度に甲状腺ホルモンが分泌されている状態では、身体の新陳代謝が円滑に回っていて、エネルギーが活発に使われたり、爪や皮膚、髪の毛などの状態が良好に保てたりします。
昆布茶のヨウ素によって、円滑な代謝が行われるという効能が期待できるでしょう。
アルギン酸の働き
アルギン酸とは海藻に多く含まれる食物繊維の一種です。
昆布を水で戻すと表面にぬめりが生じますが、これはアルギン酸が水によって粘性を持つためです。
アルギン酸には血圧を下げる効能が知られています。
フコイダンの働き
フコイダンも、昆布をはじめ海藻類に含まれる食物繊維の一種です。
フコイダンには血液凝固阻止作用があるため、血栓を形成しにくくする効果が期待できます。
血栓ができにくいということは動脈硬化を予防する働きにつながります。
またフコイダンには、コレステロール低減作用や血圧上昇抑制作用、血糖値上昇抑制作用などの様々な効能が知られており、いずれも生活習慣病予防の働きが期待できるものです。
グルタミン酸の働き
グルタミン酸とは、うま味成分の一つ。
昆布で出汁を取るのは、このグルタミン酸を引き出しているのです。
うま味成分が豊富だと、塩分が薄くても物足りなさを感じにくいため減塩効果が期待できます。
昆布茶の飲み過ぎに注意が必要な理由
塩分量
昆布茶1杯で2グラム程度の顆粒を使うとすると、塩分量は1グラムくらいになります。
1日の目標食塩摂取量は成人男性で8グラム未満、成人女性で7グラム未満ですから、1日に摂っても良いとされている12〜14%くらいの塩分を、昆布茶1杯で摂ることになります。
これは飲み過ぎには注意が必要だな、とわかりますね。
甲状腺ホルモンへの影響
ヨウ素は甲状腺ホルモンの材料として重要なミネラルですが、摂り過ぎると甲状腺の機能を損なう恐れがあります。
昆布茶1杯で2グラム程度の顆粒を使うとすると、ヨウ素の量で520マイクログラムになります。
ヨウ素の1日に摂っても良いとされる上限は、成人で3000マイクログラム。
昆布茶1杯の量では、問題ありません。
昆布茶は塩分量・ヨウ素量から計算して、大量に長期間飲み続けなければ問題ないことがわかります。
でも日々の食事では、昆布茶以外からも塩分・ヨウ素を摂取していますよね。
ですから、あくまでも飲み過ぎには注意が必要であることは頭に置いておくと良いでしょう。
昆布茶の楽しみ方
昆布茶は顆粒状になっているものが売られているので、お湯に溶かすだけで簡単に昆布茶を楽しむことができます。
その他にも、塩分やうま味成分を含んでいることから、料理の味付けや隠し味にも使えます。
中でも特に野菜類を浅漬けにするのが、オススメ。
きゅうり1本でしたら、小さじ1杯程度の昆布茶と合わせて10分くらい置いただけで、簡単な浅漬けになります。
昆布茶自体にいろいろと味わいがあるので、調味料を混ぜる必要がなくとってもお手軽です。
だしの素と同じように使うことのできる、昆布茶。
炒め物や焼うどんの隠し味として少し加えると、味がしまりますし、うま味がプラスされますよ。
顆粒状で材料とのなじみが良いのも、使いやすくて良いですね。
まとめ
昆布茶は、昆布が本来含んでいるヨウ素をはじめとするミネラル類や食物繊維、うま味成分を含んでいるため、様々な健康効果・効能が期待できるものです。
お湯に溶かせば手軽に楽しめる点でも、とても使い勝手が良く、お茶としてはもちろん料理にも応用できます。
しかし、塩分量はかなりしっかり含んでいますし、ヨウ素の摂り過ぎにも気をつけたいことから、上限は1日1杯と考えておくと良いでしょう。
たまに飲むことで、リラックスしながら健康への効果・効能を享受できるものとして上手に活用していきましょう。
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