ごま油が危険って本当?加熱することで成分が変化!

「ごま油を摂りすぎると危険」という話を聞いたことがありますか?

ごま油は中華料理だけでなく、炒め物や煮物、めん類など様々な料理で使われていますよね。

そんな私たちにとって身近なごま油ですが、活性酵素から体を守る抗酸化作用があると言われており、さらに加熱することで成分が変化し、より効果を発揮してくれます。

このようにごま油は健康にいいとされる一方で、摂取方法や量によっては私たちの体に悪影響を及ぼしてしまう危険性があるんです。

そこで、ごま油の何が危険なのか、また加熱によってその成分がどう変化し、その結果身体にどんな影響を与えるのかをまとめていきたいと思います。

茶色のごま油と透明のごま油の違いは?

ごま油には茶色と透明(淡黄色)の2種類があります。

スーパーマーケットなどで見かけることが多く、私たちにとってなじみ深いのは茶色のごま油の方ですよね。

この2つの違いは、ごまを焙煎しているかどうかです。なので決してごまの種類が違うというわけではありません。

茶色のごま油は、焙煎したごまから油を搾りだして作られています。ごま油の特徴である、香ばしい香りはこの焙煎によって生まれているのです。

一方、焙煎せずに生のごまから油を搾りだすと、透明、もしくは淡い黄色の油が採れます。

ごま油特有の香りは少なく、口当たりが軽いという特徴があり、その見た目から白ごま油と呼ばれています。

このように香りや見た目などに違いはありますが、焙煎をおこなっても油の成分は、ほとんど生のごまから絞ったものと変わりません。

なので、どちらを摂取しても成分的な違いはほとんどないんです。

ごま油にはどんな効果があるの?

ごま油の原料であるごまには、活性酵素を消す作用を持つ「リグナン」という抗酸化物質が含まれています。

活性酵素とは、私たちの身体の中の細胞に含まれている脂質(油分)を酸化させて、老化や病気を引き起こしてしまう危険性を持つ物質です。

しかし、ごまなど抗酸化力の高い食品を摂ることで、体内で抗酸化物質が働きやすくなります。

その結果として、老化や病気などの予防効果が期待できるのです。

このリグナンという物質が特に抗酸化力を発揮できる場所は、肝臓です。

肝臓は代謝や排出などの働きがある大切な役割を持っている臓器ですが、じつは活性酵素の攻撃を受けやすい臓器でもあるのです。

肝臓が傷つけられてしまうと。代謝が悪くなって太りやすくなるだけでなく、老廃物を排出する能力も低下してしまいます。

その結果、むくみやすくなったり、肌荒れが起こりやすくなるというようなトラブルにつながってしまう恐れがあります。

しかし、リグナンによって肝臓にある活性酵素を減らすことができれば、肝臓の機能低下を防ぐことができるだけでなく、脂肪燃焼やアルコールの分解、老廃物の排泄などもスムーズに行うことができるのです。

ごま油が危険といわれる理由

わたしたちの身体を守る働きをしてくれるリグナンを含んでいるごま油。

身体に良いと言われているのなら納得ですが、反対に危険といわれるのはどうしてなのでしょうか。

その理由はごま油に含まれているリノール酸(オメガ6)という成分にあります。

そもそも、油は脂肪酸と呼ばれる成分で構成されていて、その種類は4つに分けることができます。


①ごま油に多く含まれているリノール酸(オメガ6)。
②魚の油や亜麻仁油などに多く含まれているオメガ3(EPA・DHA・α‐リノレン酸)
③バターなどの主成分である飽和脂肪酸
④オリーブオイルに豊富に含まれているオレイン酸

この4つの成分をバランスよく摂取することが、健康な体を保つためには大切だと考えられています。

しかし、ほとんどの人がこれらをバランスよく摂れておらず、特にごま油などに多く含まれているオメガ6は過剰摂取の傾向がみられています。

このオメガ6が持つ炎症作用は、体内の細胞を傷つけてしまい、アレルギーや動脈硬化、ガンなど様々な病気を引き起こすリスクを高めてしまいます。

ごま油は、このオメガ6が成分の約40%を占めているため、過剰摂取を起こしやすいという問題があります。

これが、ごま油が危険だといわれている理由なのです。

ごま油を加熱すると成分が変化する?

サラダ油など植物由来の油は加熱することで、トランス脂肪酸と呼ばれる、ガンや心疾患の原因となる物質が発生する恐れがあります。

一方、ごま油を加熱してもトランス脂肪酸は、ほとんど発生しません。

それどころか、ごま油はそのまま使うよりも、加熱することでより抗酸化力が高まると言われており、なんとっ抗酸化物質の量が約3倍に増えるということが分かっています。

これは、加熱することでごまに含まれている成分が変化し、セサモールやセサモール二量体という、抗酸化力を持つ物質が生じるためです。

なので、抗酸化物質を効率的に摂るためにも、ごま油は加熱して調理するよう心がけましょう。

まとめ

ごま油には、わたしたちの身体の細胞を、活性酵素から守ってくれる成分が含まれています。

しかし、その一方で病気のリスクを高めてしまう成分も多く含まれているため、過剰に摂取すると危険だといわれています。

少ない量でも十分な抗酸化力を得るためには、加熱してから摂取するのが効果的です。

ごま油の効果を上手に活用して、健康な身体を手に入れちゃいましょう。

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