はちみつが赤ちゃんにダメな理由は?事故があってからじゃ遅い!

はちみつというと、栄養価が高く、健康に良いイメージがありますよね?市販のヨーグルトなどにも、はちみつ入りの物をよく見かけますし。

しかし、はちみつは赤ちゃんにだけはあげたらダメということをご存知でしたか?

はちみつの商品ラベルには、しっかりと「一歳未満の乳児には与えないでください」と明記されていますし、厚生労働省のホームページでも、はちみつやはちみつを含んだ食品を扱う事業者に対して、消費者に分かりやすく明記することが義務付けられています。

さらに、母子手帳にも「一歳児未満の乳児には与えてはいけない!」という記載があります。

しかしそれでもなお、赤ちゃんがはちみつを口にしたことを原因とする事故が発生しています。

また、赤ちゃんにはちみつを与えたらダメなことは知っているけど、その理由までは知らないという人もいるかもしれません。

今回は、なぜはちみつを赤ちゃんに与えてはダメなのか、実際に起こった事故を例に挙げて理由をご説明したいと思います。

はちみつの成分や栄養価

はちみつとは、ミツバチが集めた花の蜜を体内の酵素で分解・加工して作られた甘味料のことです。

糖度や保存性が高く、古来より食用や薬用として世界中で親しまれています。

主成分である果糖やブドウ糖は消化の必要がないため、短時間で吸収され、疲労回復などに効果的です。

また、花の種類により異なりますが、様々な成分やミネラルが含まれています。

はちみつが含まれているのど飴が多いことからもわかる通り、のどの痛みに効果があります。それだけでなく、便秘や老化にも効果があり、美容にもいい食品ですね。

このように、一見するといいことばかりなように思えますが、一体なぜ赤ちゃんに与えてはいけないのでしょうか?

はちみつを赤ちゃんに与えたらダメな理由は?

栄養価がこれだけ高いはちみつをなぜ赤ちゃんに与えてはダメなのでしょうか?

その理由は、ボツリヌス菌に感染することによって、乳児ボツリヌス症を引き起こすからなんです。

乳児ボツリヌス症とは?

乳児ボツリヌス症とは、腸内環境が未発達な乳児がボツリヌス菌を摂取し発症する病気です。

ボツリヌス菌
乾燥や熱に強い菌で、海や川、土壌などに広く存在している菌です。その毒素は自然界で最強レベルだと言われています。

生後一歳未満の乳児がボツリヌス菌をなんらかの形で経口摂取し、消化器官で増殖した菌によって生成されたボツリヌス毒素を原因として発症します。

乳児ボツリヌス症の症状としては、筋肉が弛緩することによる便秘や哺乳力の低下、毒素による呼吸困難などが挙げられます。

日本国内では、1986年から2017年までに36例の症例があり、そのうち13例ははちみつが原因であると推定されています。

さらに2017年には、はちみつを混ぜた離乳食を食べさせたことによる国内初の死亡事故が発生。

乳児ボツリヌス症を防ぐには、はちみつそのものだけではなく、はちみつが含まれている食品や飲料にも注意する必要があります。

しかし、すべてのはちみつにボツリヌス菌が含まれているわけではありません。むしろ含まれている可能性は低く、約5%ほどだと言われています。

それでも、注意しすぎるということはないので十分に気をつけるべきです。

これまでに発症した94%は生後6か月未満の乳児で、最高月例は11ヶ月とされています。

なので、余裕を見て赤ちゃんが1歳になるまでは、絶対にはちみつを食べさせるのはやめましょう。

まとめ

はちみつは健康や美容に良い成分が多く含まれている食品ですが、1歳未満の赤ちゃんには、食べさせてはダメということですね。

理由は、腸内環境が未発達な状態でボツリヌス菌を摂取した場合、乳児ボツリヌス症になり、最悪死亡してしまう危険があるからです。

それにしても、赤ちゃんに食べさせるものは、はちみつ以外でも気を使いますよね。

大人の私たちが正しい知識を持つことで、赤ちゃんを身近に潜んでいる危険から守ってあげましょう。

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