ポトフなどの洋風料理には、コンソメが欠かせません。
でもお料理を開始してみたら、うっかりコンソメの素をきらしていた、なんて経験はありませんか?
今さら買いに行くのもめんどうなので、ご家庭によくある、鶏ガラスープやほんだしで代用できたら助かりますよね。
結論から言うと、鶏ガラスープやほんだしでも、コンソメの代用として使用することは可能です。
ただし、代用には注意点があるのでご紹介していきたいと思います。
目次
コンソメ・鶏ガラスープ・ほんだしの成分
コンソメ
コンソメは肉と香味野菜を煮込んだエキスが詰まった、洋風スープの素です。
西洋料理では、牛や鶏、ときには魚介も加えてとったブイヨンに、細かく切った野菜や香辛料を加えて火にかけ、コンソメを作ります。
透明に仕上げるために卵白を加えてあくを吸着させたり、静かに煮て浮いてきた脂を丁寧に取り除いたり、最後に濾して仕上げたりと非常に手間をかけて作っていきます。
そのままをコンソメスープとして飲んだり、ゼリーで固めて冷製の前菜にしたり、煮込み料理のベースにしたりと多様に使用される、基本のものと言えるでしょう。
様々な食材からじっくりエキスを抽出しているので、味に複雑さや深みを加えます。
いわば西洋料理のだしのような存在だと言えます。
これを毎回家庭で作るのは大変ということで、コンソメの素が市販されているのです。
コンソメには顆粒のものとキューブのものがあります。
顆粒タイプはだいたい小さじ2杯分がキューブ1個分くらいの分量に当たります。
この分量を知っていれば、どちらか一方はご家庭にあった、もしくは買いに行ってもどちらか一方しか売っていなかったという場合でも、簡単に代用できますね。
鶏ガラスープ
中華料理でよく使われる鶏ガラスープは、よく掃除をした鶏の骨を煮だしてだしを取っています。
弱火でゆっくり煮だせば澄んだだしになり、汁物などに使われます。
鶏ガラを潰しながら煮だすものは白いだしになり、水炊きなどに向いています。
鶏ガラを弱火で焼いてから煮だすと茶色いだしが取れて、炊き込みご飯などにしてもおいしいですよ。
市販の鶏ガラスープの素は、澄んだだしの取り方のものが主流。
あっさりしているのにコクがでるので、スープ以外にも炒め物などにも使えます。
ほんだし
ほんだしは和食の基本のだしを再現できる、だしの素です。
かつお節のうま味が凝縮されていて、味を調えるのに重宝します。
かつお節はかつおの身に何回もカビ付けを行って熟成を重ね、かつおのたんぱく質がうま味成分のアミノ酸に分解されています。
あっさりしていても味に深みが出るので、シンプルな和食にもよく合います。
コンソメの代用で鶏ガラスープ・ほんだしを使う際の注意点
コンソメ、鶏ガラスープ、ほんだしの材料や作り方を見るとわかる通り、コンソメには複数の食材のエキスが含まれているのに対し、鶏ガラスープは鶏、ほんだしはかつお節と主体となる材料の味が抽出されています。
そのため、コンソメの代用で鶏ガラスープやほんだしを使うと、ややさっぱりしていてコクが足りないように感じることがあるでしょう。
鶏ガラスープではなく中華だしですと複数の食材のエキスが入っているので濃厚さが増します。
どちらもあるようなら、中華だしで代用しましょう。
鶏ガラスープしかない場合には、香味野菜などをプラスしてみると良いでしょう。
ほんだしは特にあっさりとした仕上がりが特徴なので、コンソメと比べるとさっぱりしていて物足りなく感じるかもしれません。
塩コショウでしっかり味付けをしたり、少し脂肪分を加えてみたりすると濃厚さが増しますよ。
バターなどを隠し味に加えてみましょう。
うま味の相乗効果
コンソメ・鶏ガラスープ・ほんだしはいずれも基本的には料理のベースとなるだしです。
それが洋風か、中華風か、和風かという違いだけですので、あまり難しく考える必要はありません。
だしはうま味成分を活かした調理法ですから、和食では大切にしている文化ですよね。
うま味は一つよりも複数の成分が入った方が、相乗効果でより美味しく感じられます。
代表的なうま味成分には、グルタミン酸やイノシン酸、コハク酸、グアニル酸があります。
グルタミン酸は昆布やトマトに、イノシン酸は魚介類に、コハク酸は貝類に、グアニル酸はキノコ類に多く含まれています。
少し味が物足りないなと感じた時には、これらの食材をプラスしてみてはいかがでしょうか?
まとめ
コンソメがない場合、鶏ガラスープやほんだしで代用することは可能です。
ただし、複雑な味の構造になっているコンソメに対し、鶏ガラスープやほんだしだと物足りなさを感じる場合もあるでしょう。
そんな時はうま味成分を含む食材をプラスして、味に深みを出しましょう。
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