「トマト缶は危険だけど、紙パックは安全」という話を聞いたことはありませんか?
トマトは料理によく使われる食材なので、手軽なトマト缶を重宝している人はきっと多いはず。
でもそのトマト缶が本当に危険だということであれば大問題ですよね。
反対に紙パックがもし安全ということであれば、なぜなのか理由が気になります。
そこでこの記事では、トマト缶が危険で紙パックが安全という話の真相に迫っていきたいと思います。
トマト缶は危険というのは嘘?
トマト缶が危険だと言われている理由は、缶詰の内側に「ビスフェノールA(BPA)」という物質が塗られているからです。
ビスフェノールAは環境ホルモンとして女性ホルモンに似た働きをし、人の内分泌作用をかく乱するのではないかと心配されています。
主に食品容器に使われている物質で、時間経過により酸性の強いトマトからこの物資が溶け出てしまうことが懸念材料となり、トマト缶危険説が浮上したというわけです。
ただ、厚生労働省は飲食物に移行したビスフェノールAによる健康への悪影響を防止するために、溶出試験規格で2.5ppm以下という基準を設けています。
これは食品衛生法で定められているため、日本で流通しているトマト缶にはこの基準が守られているものしか存在しません。
独自調査で、トマト缶に含まれるビスフェノールAの値を0.02ppmから0.03ppm程度であると結果を出している団体もありますから、トマト缶を毎日驚くほど大量に食べるような生活をしていない限り、問題はないでしょう。
このことから、トマト缶は危険だという噂は嘘だと言い切れるかは、その人の受け止め方にもよりますが私個人の意見で言えば嘘だと言えます。
ただとは言っても、どうしてもビスフェノールAを口にしたくないという方もいるでしょうから、その場合は紙パックをおすすめします。
紙パックは安全?
トマト缶が危険と言われた根拠であるビスフェノールAは、缶の内側に施されているわけですから、その危険性が気になるのであれば紙パックのトマト加工品を使うと良いでしょう。
でもスーパーなどでトマト加工品を探しても、缶製品のものが多く紙パック製品は少ないですよね。
これにはメーカー側や販売側に色々と理由があるんだと思いますが、考えられる大きな理由の一つに「紙パックは缶詰に比べて、賞味期限が短い」というものがあります。
缶詰は高温加熱殺菌を行うことができるため、紙パックと比べて圧倒的に賞味期限を長く設定できます。
ただ、トマト缶は使う機会が多いですし、長期保存も可能なのでわれわれ消費者からすると、ビスフェノールAに神経質になるよりも便利さを取ったほうがいいのかなと思います。
安全のため使った紙パックのトマト加工品が、賞味期限切れになってしまっていたら元も子もないですし、、、。
もちろん、紙パックの製品もある程度の日持ちはしますし、賞味期限管理をしっかり行えば問題ないですが、トマト缶の需要が一向に衰えないところを見ると、やはりトマト缶を支持している人が多いように感じられますね。
トマト缶を使用する際の注意事項
安全の許容範囲内にあるとわかっていても、出来ることならビスフェノールAの摂取量を減らしたいですよね。
時間経過とともにビスフェノールA溶出のリスクは高まりますから、トマト缶は開封したらすぐに使い切るようにしましょう。
また、一度に使わずに保存する場合は缶から別の容器に移すと良いです。
そうしておけば、より安全に使用できますよ。
まとめ
トマト缶が危険と言われる理由は、缶の内側に施されているビスフェノールAの影響によるものです。
しかし、溶出量は国の安全基準を大きく下回っており、通常使用する分には全く問題ないと言えるでしょう。
一方ビスフェノールAの心配がない紙パック製品では、賞味期限の短さが気になるところ。
このような理由から、「トマト缶は危険で紙パックが安心」とは、一概に言い切れないということがわかりました。
ただいずれにしても、トマト缶をすぐに使うようにするか、紙パックの賞味期限管理をしっかり行えば、トマト缶・紙パックどちらも安全なので、お好みな方をお使いいただけたらと思います。
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