とろけるチーズをそのまま食べると食中毒になる可能性があるって本当?

とろけるチーズをかけて焼いたときの、香ばしくてとろりとした食感は格別の味わいです。

ところで、とろけるチーズと言うと「焼いて食べるもの」というのが一般的ですが、焼かずにそのまま食べたらどうなると思いますか?

美味しいかどうかはもちろん、そもそも食中毒などの危険性はないのか気になりますよね。

実はとろけるチーズにはそのまま食べても大丈夫なものと、そのまま食べない方がいいものの2種類が存在します。

とろけるチーズと一言で言っても色んな種類があるということです。

そこでこの記事では、そのまま食べても大丈夫なとろけるチーズの見分け方を紹介したいと思います。

とろけるチーズの種類

とろけるチーズを大きく分けると


・スライスチーズタイプのもの
・トッピング用の細かい短冊状のもの

があります。

形状によって、そのまま食べても大丈夫か、そのまま食べない方が良いのかを見分けることができます。

そのまま食べられるとろけるチーズ

そのまま食べられるとろけるチーズは、スライスチーズタイプのとろけるチーズです。

このタイプのチーズは、食品表示欄にプロセスチーズと明記されます。

チーズには


・ナチュラルチーズ
・プロセスチーズ

の2種類があります。

ナチュラルチーズとは、牛乳や山羊乳などの乳から作ったチーズのこと。

プロセスチーズとは、ナチュラルチーズを1種類以上使って細かく刻んで加熱し、一度溶かしたものを乳化剤などとともに型に入れて固めたものを指します。

スライスタイプのとろけるチーズはプロセスチーズなので、一旦加熱・溶解した工程があることから、発酵などの食品の変質は終了しています。

なので、そのまま食べても問題ないのです。

とは言っても、これらのチーズは各メーカーとも「焼いてとろけたときに美味しくなるように」チーズをブレンドして加工を施していますので、美味しさという点では劣ります。

舌に脂っぽさや粉っぽさが残るような違和感を覚えるかもしれません。

そのまま食べない方がいいとろけるチーズ

トッピング用の細かい短冊状のものは、そのままでは食べない方が良いとろけるチーズです。

このタイプはシュレッドタイプと呼ばれるナチュラルチーズです。

加工工程での殺菌処理が十分ではなく、場合によってはリステリア菌の繁殖によって食中毒が発生する恐れがあります。

非加熱のナチュラルチーズが原因食品となったリステリア菌食中毒は、過去に実際に発生しています。

リステリア菌は加熱に弱いので、とろけるチーズを本来の食べ方でしっかり熱を通し、とろけさせれば死滅します。

とろけるチーズがとろける理由

チーズには様々な種類があって、加熱したとしてもとろけるものと、とろけないものがありますよね。

この差は、チーズに含まれているたんぱく質の構造の違いによって生じます。

たんぱく質の構造は網目状になっていますが、その構造が密だととろけにくく、構造が粗いととろけて伸びやすくなります。

一般的にナチュラルチーズの多くはとろけます。

一方プロセスチーズは一度加熱・溶解することで構造が密になり、とろけにくくなります。

スライスタイプのとろけるチーズは、とろけやすいタイプのナチュラルチーズを配合したり、乳化剤の量を調整することで固めすぎないようにして、とろけるようにしています。

まとめ

とろけるチーズには2種類のタイプがあって、スライスタイプのチーズはそのまま食べてもOK。

ただし美味しいかどうかという点では、焼いてとろけさせた方が本来の良さが引き出されて、美味しく食べれます。

トッピング用の短冊状タイプのチーズは、リステリア菌による食中毒が心配されますから、しっかり加熱して楽しむようにしましょう。

食品表示欄に、「プロセスチーズ」「ナチュラルチーズ」のどちらが表示されているかで見分けてくださいね。

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